Q6
ほとんどの医師は動物研究を支持しているのではないですか。
A6
医師は動物実験の現状から利益を得ている機関で訓練を受けています。そのため、あまり深く考えることもなしに動物実験を支持する傾向があるのです。それでもなお、動物実験に批判的な医師も多くいます。例えば、3,000人以上の医師がPCRM(責任ある医学のための医師委員会)やMRMC(医学研究近代化委員会)の会員になっていますが、この2つの組織は動物実験に対しきわめて批判的な立場をとってきました。しかしこれらの医師たちが取材を受けたり、意見を表明する場を提供されることはめったにありません。
動物実験を存続させるのに必要な戦術(この戦術からは証拠や議論を押さえつけようという明らかに非科学的な願望が見て取れます)の一つは、批判者たちを黙らせることです。多くの科学者たちは現状に追随するよう追い込まれているのです。階級制度をなしている医学界において、研究助成金の配分やどの論文が掲載されるべきか、また誰を昇進させるかといったことを決定するのは往々にして動物実験者であるため、研究の現状を批判する人たちは自らの研究者としてのキャリアを危険にさらすことになるのです。