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 HOME > 代替法 > アメリカ州法:教育における代替法  
 

代替法

アメリカ州法 連載・4 

教育における代替法:生徒の選択権

AVA-net News No.113 (2005.7-8)
翻訳:宮路正子

アメリカでの教育における動物実験代替法を定めた各州法の紹介,,
第4回目(バージニア州法)

7.バージニア州法

ヴァージニア州教育委員会ガイドライン



動物の解剖代替法

州下院法案1018、2004年議会
ヴァージニア州法 §22.1−200.01
2004年7月21日

序章

 州下院法案1018により、州議会は、2004年の議会において、ヴァージニア州法を改正し、動物解剖の代替法に関して州内の学校が実施するためのガイドラインを教育委員会が制定することを義務付ける§22.1−200.01を加えた。教育委員会は、生命科学における教育目的を達成する手段のひとつとしての動物解剖の役割に関して様々な意見が存在する可能性を認識している。 したがって、動物解剖に対する正統な反論を尊重する一方、教育プログラムの健全性を確保するために、動物解剖代替法についてはガイドラインに従うものとする。ガイドラインはすべての公立校に適用する。

ヴァージニア州法 § 22.1−200.01
動物の解剖代替法

 州内の学校は該当する公立学校教科課程において、動物解剖実習代替法を生徒に提供するものとする。 教育委員会は、州内の学校が生徒に提供する解剖実習代替法を実施するにあたり、ガイドラインを制定する。ガイドラインには次の内容を含むものとするがこれに限定されない。

(i) 解剖実習代替法としての詳細な動物解剖学モデルとコンピューター・シミュレーションの使用

(ii) 解剖実習への参加を拒否する選択が可能であることについての生徒と保護者への通知、そして

(iii)委員会が適切であると考える他の問題。

−定義

解剖:

 「解剖」とは、科学学習用に適切に保存された動物あるいは動物の体部を扱うことであり、これは切開の他、それに続き、観察し、触り、扱い、固定する作業を行う場合、これらの作業も含む。

−州教育委員会ガイドライン

 動物解剖代替法

 該当する公立校の教科課程においては、動物解剖代替法を提供するものとする。

 該当する解剖を含む生命科学授業においては、ひとつ、あるいはそれ以上の動物解剖代替法を提供するものとする。代替法には、コンピューター・プログラム、インターネット・シミュレーション、プラスティックモデル、ビデオテープ、デジタル・ビデオディスク、図表を含むが、これに限定されない。代替法は解剖実習に相当する時間と努力を必要とするものでなければならない。生徒に解剖実習に必要とされたであろう労力以上のものを要求するのは懲罰であると見なす。 また、解剖実習に相当する学習の深さと範囲を提供しない場合も懲罰であると見なす。 動物解剖代替法は、進級できなかった生徒、あるいは単位を落とした生徒に提供されるものではない。

 代替法は、生徒に、解剖以外の方法で、他の生徒が解剖を行う、参加する、あるいは観察することによって得られると予想されるのと同様の知識を提供するために、合理的に選ばれなければならない。

 代替法を選択した生徒には、試験の際、解剖された標本の使用を必要としない方法を選択できるようにしなければならない。

−通知

 学校は、該当する生命科学課程の摘要、生徒のコース選択に対するガイダンス、または州内の学校の方針あるいは指令に、動物解剖代替法の通知を含まなければならない。

 代替法を選択する生徒には、代替法の具体的な内容と教材について知らせるものとする。代替法を選択する生徒全員がサポートを得られるようにするものとする。

 生徒が動物解剖の授業への出席を拒否する場合、生徒の親あるいは法定後見人からの署名通知をもってその旨を申し出るものとする。

 

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1.フロリダ州法
1985年
Florida Statute Section 1003.47
2.カリフォルニア州法
1988年
California Education Code § 32255 et sq
3.ペンシルバニア州法
1992年
24 P.S. § 15-1523
4.ニューヨーク州法
1994年
NY CLS Education § 809
5.ロードアイランド州法
1997年
RI Statute Section 16-22-20
6.イリノイ州法
2000年
Dissection Alternatives Act 105 ILCS 112 et sq
7.バージニア州法
2004年
VA Code Ann. § 22.1-200.01

 

参考資料:
米国人道協会(HSUS)
ウェブサイト  URL

 代替法選択法(方針)は、生徒が、教室で動物を傷つけるような実習、特に解剖、に参加することを拒否する権利を与えている。このような法律は、一般に、動物を解剖することが実習の一部として行われるような教科課程の始めに、学校側が生徒や親へ通告することを義務付けている。また、生徒が人道的な代替学習法を選択することを可能にし、解剖を行わないことを選択した生徒がその選択を理由に罰を受けてはならないと定めている。このような法律は幼稚園から高等学校までの生徒に適用される。現在、このような法律は大学生には適用されない。また、適切な代替法がないと教師が判断した場合には、教師は生徒に解剖を行うよう指示することができる。

(注:アメリカでは義務教育は幼稚園から)

 
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