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 HOME 海外ニュース【アメリカ】人のように動物も肥満傾向  
 

海外ニュース

【アメリカ】

 人のように動物も肥満傾向:
環境の中の何かが原因で動物も人間も太るのか

AVA-net 海外 ニュース  No.146 2011-1-2 翻訳:宮路正子

実験動物や人間の身近で暮らす他の動物の肥満度が劇的に上昇し、環境要因が肥満を促進しているのではないかとする研究結果新しい発見が学術専門誌“英国王立協会紀要(Proceedings of the Royal Society B)”に掲載された。

この研究結果は、肥満の蔓延が人々が考えているほど単純なものではない可能性を示している、とカナダのヨーク大学で肥満を研究する生物学者ジェニファー・クックはいう。

人間のあいだで肥満が蔓延しているのは誰もが知っていることだ。アメリカ人の成人3人のうちひとりは、肥満とみなされるボディマス指数(BMI)30(標準は22)を超えている。研究者はこの原因を運動不足から、誰もが口にする加工度の高い食品まで、ありとあらゆるもののせいだと指摘する。

しかし、少なくともその一因が環境の中にある何かだとしたらどうだろう。これを調査するために、米バーミンガムにあるアラバマ大学の統計遺伝学者デヴィッド・アリソンは同僚らと北米内の8種類24の個体群から2万匹以上の成獣の体重データを集めた。このデータに含まれているのは過去50年に2回の体重測定が行われた哺乳類で、研究の一環や家畜給餌プログラムによって故意に体重を操作されていない個体に限られている。

24の個体群は、研究施設で飼養されている霊長類からボルチモア市およびその近郊に生息する野生ラットまで、すべてがかなりの体重増加を示していた。研究施設のチンパンジーの平均体重は10年毎に33パーセント、マーモセットでは10年毎に9パーセントの増加がみられ、実験用マウスは10年毎に12パーセント、実験用ラットは10年毎に3パーセントの増加がみられた。 また、ボルチモアの野生ラットでは10年毎に平均体重が7パーセント増加している。家庭のペットも例外ではなく、猫の平均体重は10パーセント、犬の体重は3パーセント10年毎に増加している。

体重が大幅に増加しただけではなく、動物の肥満の割合も増えた。最初のタイムポイントで85パーセンタイル以上を肥満と規定したが、24のうち23の個体群で、2番目のタイムポイントでは、最初の時より肥満とされる個体が増えていた。

しかも、調査期間中、同じ餌を食べ、同じ運動量を維持していた動物にも体重の増加と肥満の可能性の増加がみられた。肥満度上昇の原因が食物摂取の変化や消費熱量の不均衡でないとしたら、何らかの環境要因が理由であるかもしれないとアリソンはいう。

また、この傾向が人間以外の哺乳類にも見られるならば、運動不足と偏った食生活という主な原因以外にも別の理由があるに違いないとクックはいう。

もちろん、実験動物などは、人間と同じく、以前より食事量が増え、運動量が減ったのかもしれない。アリソンは、そういう可能性があることを認めているが、科学者は実験動物に与える餌を正確に記録しているし、実験動物の飼養環境は過去50年間でさほど変わっていないと指摘する。

アリソンの“被疑者”リスト上位にあるのは環境有害物質やウィルスだ。 ビスフェノールA(BPA)などの内分泌攪乱物質やスズを含む化合物とボディマスの増加を関連付けた研究もある。また、ウイルスによる感染力、具体的には風邪を引き起こすアデノウィルスの一種とボディマスの大幅な増加との関連も示唆されている。

「他の可能性について考慮するためには、何の先入観も持たないようにしなければなりません」とアリソンはいう。食事と運動が、人間や動物が太る主な要因であるのは変わりがないことを強調しながらも、現在、それ以外のものがすべての動物種において体重に変化を及ぼす可能性があるという証拠が確かにあるという。

参考文献:
Klimentidis Y, et al. "Canaries in the coal mine: a cross-species analysis of the plurality of obesity epidemics. " Proc R Soc B. doi: 10.1098/rspb.2010.1890

2010年11月24日
The Scientist
http://www.the-scientist.com/news/display/57821/

 

 

 

 

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