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 HOME > 海外ニュース > ロシュ社動物実験削減に向けて代替法開発  
 

海外ニュース

【スイス】

 ロシュ社プレスリリース
動物実験の削減:ロシュ社の肝細胞毒性の早期発見用xCELLigenceシステムによるリアルタイムの細胞分析

AVA-net 海外 ニュース  No.144

 2010-9-10 翻訳:宮路正子

動物実験の数を削減し、動物の苦痛を軽減し、代替法に置き換えるという3Rの概念は、W.M.S.ラッセルとR.L.バーチが50年以上前に書いた「人道的実験技術の原則」という本の中で展開したものだ。今日、ロシュのxCELLigenceシステムのような、細胞を用いたin vitroの分析アッセイを使用した毒性化合物の早期発見テストは、薬物試験の後期段階で最終的に不適応と判明する準最適化合物の、in vivo(生体)実験に使用される実験動物の数を減少させることができる。ロシュ・ファーマとロシュ・アプライド・サイエンスが最近行った研究(1)では、in vitroテクニックの包括的な作業の流れについて、肝毒性評価のためのリアルタイム細胞分析、生化学アッセイ、遺伝子発現分析なども含めて解説している。

検査対象化合物の肝毒性作用は、化合物の誘発による細胞死の開始と過程を定量化するセル・インデックス(CI)・プロフィールを作成し、xCELLigenceシステムを使用することで容易にモニターできる。一般に使用される生化学の終点アッセイと比べて、xCELLigenceシステムは処理後24時間において、より高い感度を示した。結果として示される動的プロフィールは実験の開始から終了までの毒性をモニターしており、このようなプロフィールは、終点アッセイの使用では不可能だ。CIの連続記録は、IC50(50%阻害濃度)算出のための最適な時点を特定する細胞毒性を定量化する。興味深いことに、CIプロフィールは、検査対象化合物への用量依存的肝細胞反応を処理後6時間のうちに明らかにした。

次に、それらの早期時点における肝毒性作用について遺伝子発現解析による調査を行った。全ゲノムマイクロアレイ解析は、処理後6時間経つと、遺伝子発現における重要な再現可能な変化が起こり、同時に、xCELLigenceシステムのデータで見つかる細胞死が始まることを明らかにした。選択された遺伝子の部分集合のその後の量的リアルタイムPCRは、化合物投与の6時間後に遺伝子発現における著しい変化が起こることを明らかにし、処置後一時間以内に遺伝子配列の早期の開始を示している。

この研究の結果は、リアルタイム細胞分析、生化学の終点アッセイ、遺伝子発現分析という作業の流れの付加価値を強調している。xCELLigenceシステムを用いた連続的モニタリングは、わずかな細胞効果を容易に特定し、下流(転写開始地点から遠い方)のプロテオーム解析とゲノム解析の時間を正確に特定するための汎用的方法を提供する。ロシュ・ニンブルジェン高密度DNAマイクロアレイを適時な分子解析に使用すると、新しい標的遺伝子とバイオマーカーとある可能のあるものを特定するための重要かつ再現可能な全ゲノム発現データを確実に得ることができる。また、ユニバーサル・プローブライブラリー・リファレンス遺伝子アッセイを使用した遺伝子発現分析も現在、試験済みのリアルタイム・レディ・アッセイとして行うことができる。

xCELLigenceシステムを、終点アッセイや、この次世代遺伝子発現分析アッセイと組み合わせると、早期安全評価の予想水準を向上させ、将来的には、現在行われている動物試験を減少させる可能性もある。

ロシュは世界最大のバイオ企業で、本社はスイスのバーゼルにある。ロシュでは、腫瘍学、ウィルス学、炎症、新陳代謝、CNSにおける真の薬の細分化を行っている。また、in-vitro検査、細胞によるガン検査において世界をリードしており、糖尿病管理における先駆者でもある。ロシュのオーダーメイド健康管理戦略は、患者の健康、生活の質、生存率における具体的な改善を可能にする薬と診断方法を提供することを目指している。2009年、ロシュは、世界中で8万人の従業員を雇い、研究開発におよそ100億スイスフラン(約8300億円)を投資した。グループの売り上げは491億スイスフラン(約4兆700億円)と公表されている。アメリカのジェネンテックはロシュの完全子会社。また、ロシュは日本の中外製薬の株も過半数以上所有している。

(1) M. Schmitz, A. Seiler, M.-A. Watt, R. Alexandridis, H. Walch, F. Boess, A. B. Roth, "Improved Cellular Analysis for the Early Detection of Compound-Induced Hepatic Cytotoxicity to Reduce Animal Testing". Roche Applied Science, Cancer Research Application Note No. 5, 2010.

2010年6月10日
MarketWatch.com
http://www.marketwatch.com/story/reducing-animal-testing-real-time-cell-analysis-with-roches-xcelligence-system-for-the-early-detection-of-hepatic-cytotoxicity-2010-06-10?reflink=MW_news_stmp

 

 

 

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