【アイルランド】
アイルランドで霊長類の実験が禁止される可能性が
AVA-net 海外 ニュース No.124 2007.5-6
翻訳:宮路正子
2007年3月15日
アイルランドは、ヨーロッパで初めてサルの実験使用を禁止する国になるかもしれない。
昨日、緑の党は、アイルランド動物実験廃止協会(IAVS)の協力のもとに作成した霊長類の実験使用禁止案を公表した。この案が成立すれば、すべての霊長類種の実験使用と実験用繁殖が完全に禁止される。
IAVSのスーモリー会長は、実験の残酷さと実験に伴う拘束を考えると霊長類の実験は禁止されなければならない、実際の実験手順の多くは激痛と長引く苦痛を引き起こすものだが、それはさて置いても、このように高い知性を持ち社会的な霊長類を標準的な実験動物用ケージに単独で閉じ込めるのは、議論の余地なく非常に残酷な行為だ、という。
霊長類がアイルランドの実験施設から最後に「解放」されたのは10年前だが、そのドアは実験施設を探している多国籍動物実験企業のために開かれたままになっているという。霊長類の実験はほとんどのEU国で行われており、アイルランドはこれを禁止するために倫理的な主導権を握るというユニークな立場にある。
アイルランドでは保健省が動物実験の認可を行っている。この保健省もすでに倫理的に健全な立場を示し、アイルランドでは霊長類を使用する実験には認可を与えていない、と述べているが、緑の党のダン・ボイルは、霊長類実験の禁止を法的に有効にしたいのだと語った。
Irish Independent
http://www.unison.ie/irish_independent/stories.php3?ca=27&si=1793289&issue_i
d=15364&eid=284320
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