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 HOME > 海外ニュース > 【イギリス】 マウス、ヒト、そして医学に対する懸念  
 

海外ニュース

【イギリス】
マウス、ヒト、そして医学に対する懸念

動物を用いた製品の安全性試験に対する疑念

AVA-net 海外 ニュース  No.112  2005.5-6
翻訳:宮路



 今、何百万という人々の生命に影響を与える二つの巨大産業における健康に対する深刻な問題が注目を集めている。

 重大な副作用への懸念が、期待の新薬、製薬業界が開発したcox(シクロオキシゲナーゼ)-2 抑制剤として知られている鎮痛剤に大きな影を落としている。アメリカの巨大企業メルクは昨年9月、cox-2 抑制剤と心臓発作の危険性の増大の関連が証拠付けられたことを受けて、Vioxx という名のcox-2抑制剤系の薬品を市場から回収した。Vioxx については、現在、米食品医薬品局(FDA)が調査を行っている。

 さらに最近では、今度はイギリスの食品業界で、イギリス有数の食品会社Premier Foods が販売していたソースにSudan I という食品には使用が禁止されている発がん性着色料が含まれていたことが発覚した。


 当初の騒ぎが収まるにつれ、この二つの健康に関する警告は、主に、業界と規制する側双方への製品安全の監視に対する「目覚ましコール」と見なされてきている。

 cox -2 抑制剤の場合には、副作用の危険が一番高い使用層を保護するために、これまでよりはるかに厳しい安全警告を添付することにしたものの、FDAはこの薬剤の使用継続を認めることにしたようだ。そしてイギリスでは、小売店やスーパーマーケットがSudan I に汚染された製品を探しだす一方で、食品基準庁(FSA)は、これに伴う危険は「非常に小さい」と強調し続けている。

 また、科学的証拠からすると、Sudan I の有害性は高いというには程遠いものなので、当然の処置といえばそうなのかもしれない。研究所における安全性試験は、齧歯動物に、人間でいえば一日あたり問題のソース3トン分に含まれるのと同量のSudanI を与え続けるというものだった。

 そのように途方もない量を投与されても、動物実験では発がん性があるという一貫した証拠は出なかった。他の実験では、この着色料の、膀胱と肝臓の腫瘍への関連性が示唆されたが、これは着色料を実験動物の器官に直接注入したものだ。

 Sudan I およびcox-2 抑制剤の健康に対する脅威の科学的根拠には議論の余地があるだろうが、今回の件は、問題が起こった場合、綿密な監視と迅速な行動が必要であることを強く示している。 と同時に、さらに基本的な疑問が湧く。 いったい、製品の安全性に関する動物実験はどの程度、信頼できるのだろうか。

 食品の安全性検査のように、膨大な量を摂取させる、あるいは器官に直接注入する方法をとる動物実験のデータをそのまま人間に当てはめるのは明らかに疑問だが、cox-2 抑制剤に関する議論が示すように、薬品の安全性検査に動物を使用することはすべてにおいてさらに複雑な問題を提起している。

 Vioxx や他の薬品は、通常行われているように、臨床試験に入る前に、少なくとも二種類の動物を使用して実験を行った。そのような前臨床試験の主目的のひとつは、深刻な副作用の兆候を検出することだが、cox-2 抑制剤の場合、動物実験では現在の騒ぎを引き起こした心臓血管への影響は現れなかった。それどころか、この薬がそのような副作用を軽減させるというデータが出ている動物実験もある。

 では、何がいけなかったのか。動物実験反対論者は即座に常套の反対理由を述べる。すなわち、動物は人間ではないからだ。

 すっかり耳慣れた議論ではあるが、cox-2 抑制剤の場合、妥当なものだ。Vioxx 発売後わずか一年後の2000年、8000人以上の患者を対象にした研究で、この薬を服用する人は、心臓発作を起こす危険が著しく増加する可能性があることがわかった。しかし、その後も動物実験では、同じ薬がその危険を軽減する可能性があるという結果が出ている。メルク社の専門家さえ、アメリカ心臓協会誌で、人体への影響を予測するには、これらの動物モデルでのデータは不確実だと認めている。

 そのような不確実性がこの大ヒット新薬だけに留まらないことがしだいに明らかになってきている。

 代表的な論文誌 Nature Reviews Drug Discovery は、昨年、毒物が人体に与える影響を予測するのに動物が信頼性のある被検体である証拠についてのレビューを掲載した。そして、著者は、証拠が「断片的」であり、「動物実験における、器官や構造によって変動する副作用の著しい過大あるいは過小予測」について触れている研究がほとんどないことを発見した。

 著者はまた、予測の信頼性を評価する基準やそれらの統計的な意味のような、動物実験を科学的に評価するために必要な基礎データが不足していることも指摘している。

 つまり、証拠は、動物実験で出る反応が過剰である場合があり、実際は人間にとって無害な化合物を毒性があるとする不正確な予測をする可能性があることを示唆している。これが事実であれば、動物実験は医学の進歩のためにきわめて重要であるという一般的な信念にとっては、なんとも皮肉なことだ。実は動物実験が数多くの安全で有効な新しい治療法の開発を妨げているのかもしれないのだから。

 しかし、動物と人間の薬に対する反応を比較する大規模な研究が存在しないとあっては、そういうことを知るのも不可能だ。

 動物実験の支持者と反対者は、個々の成功と失敗を取り上げては議論を続けているが、発表された研究のほとんどは規模が非常に小さく、統計的な信憑性に欠ける。

 もうひとつの皮肉は、動物の使用を最小限に抑えようという動きのために、研究者は乏しい証拠から結論を引き出すことを余儀なくされる。例えば、cox-2 抑制剤の心臓血管への影響を調べるために計画された実験では、20匹未満のマウスを使用したものが多かった。

  昨年このレビューを発表した研究者グループは、規制機関や製薬会社に現在しまい込んであるデータを発表するよう呼びかけている。その結果、動物が人間の反応を予測するために有効であるという見解を確認するものになるのか、あるいはそれを揺るがすものになるのかは分からない。しかし、系統的な証拠の少なさを考えれば、動物実験の有効性に疑問を抱くのに、プラカードを振り回して反対する者である必要はないということは明らかだ。

ロバート・マシューズ(英バーミンガム、アストン大学客員科学講師)

Financial Times、2005年3月3日
http://news.ft.com/cms/s/762ee780-8c13-11d9-a895-00000e2511c8.html

 

 

 

http://www.banyu.co.jp/
company/news/2004/
mk966.html

米国メルク社のVIOXX(MK-966)販売中止と、日本における臨床試験の中止について

 
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