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レポート

動物実験

動物実験の現場からの証言

動物実験の実態を知るために、ある研究者のお話から
抜粋してお知らせします。

●よくなれた犬が実験に 

 私は動物が好きで獣医になったわけです。ゆくゆくは学校を卒業して獣医の免許が取れたら、動物園の獣医になりたいと思っていました。ところが大学に入ってみたら、動物園の獣医はコネと順番待ちの世界で考えていたような世界ではなかったし、気がついたら研究の方向に入っていて、実験動物に関わる生活を始めていたわけです。

 医薬品の開発は、ある新規の薬品が開発のルートに乗って、これは使えそうだということになると、各製薬メーカーの安全性研究所まで降りてきて研究が始まります。この施設は、動物好きの人間でも動物をモノとして見るようになってしまうというような、様々な実験をやっています。

 私はビークル犬を使って、慢性毒性試験という実験をやったことがあります。ちなみに当時米国などの実験動物用ビークルを生産しているファームから買って来ると、1頭12万から14万円くらいでした。国内にも実験動物商がいて、注文すればウサギでもカエルでも何でも持ってきてくれます。例えば食用カエル50匹頼むといえば、50匹取ってきてくれる。そういう業者から買う犬は、かつてペットとして飼われていた犬で、当時で1頭5000円くらいでした。
 これはビークルと比べて24〜25倍の値段の開きがあります。薬理の実験の場合は、ビークル犬でなくてもいい場合もあるので、こういう犬を使うこともあります。

 実験用の犬の条件は、安くて、人に馴れていて、いうことをきくというのが一番です。とにかく、犬が尻尾をふって、何をされても怒らない、反抗しない、咬まないという、扱いやすい犬であることが望まれます。だから実験動物商が扱う犬はほとんどの場合が、なるべく咬まない犬、あまり大きくない犬、つまりペットの条件がそのままあうような犬です。柴犬くらいの大きさでおとなしい、尻尾をふっているような犬は、右から左へ殺されてしまう。それくらい使いやすいわけです。これは猫でも同じです。

 馴れているという点では、ビーグルでも同じです。例えば、ビークルの生産施設では常時ビーグルだけで何百から何千頭も飼っていて、掛け合わせて子供をたくさん産ませています。出産率が落ちてくると母犬は殺される。とにかく産むためのマシーンとして扱われます。産まれてきた子供も実験に使われるためのただのマシーンです。マシーンなのですが、如何せん、動物ですから、人間を咬んではいけない、暴れてはいけない、とにかく馴れていてくれなければいけない。

●動物を馴らす方法

 そこでどうするかというと、生まれて母親の乳首にくっついている時期から、ハンドリングという、ただ毎日犬を撫でるだけの仕事があるわけです。毎日小屋を開けて犬を1匹ずつ出し、頭を撫でて、人間に馴らします。それだけをやっている。ハンドリングをやって、人間というのは自分に危害を加えないものだということで飼い慣らしていく。そして8〜9ヶ月位の大きさになってくれば、もう人間を見ただけで、餌をくれる、遊んでもらえると思うから、ちぎれんばかりに尻尾をふる。また、そういう犬でなければ、出荷する前に殺されてしまうのです。

例えば、手を出しただけで咬むとか、唸るというのでは出荷されません。国内の生産施設でもそうですが、暴れるような犬はみんな殺されます。とにかく奴隷と同じで、なつく、よく働く、というのが一番いいわけです。

 ハンドリングを数週間もやっていると、犬は人間を見て喜ぶようになる。ところが檻から出して注射を打とうとすると暴れる。それを2〜3人で押さえ込むのですが、それでも犬が言うことを聞かないときは、殴ります。ところが犬にしてみれば、殴られても、今日はかまって貰えたというふうに思ってしまうからでしょうか、殴られても尻尾を振っているなんてこともあるわけです。犬にとっても一番厳しいのは、かまってもらえないことだということを聞いたことがあります。

●檻の中で一生をすごす

 実験の犬は、本当に狭い部屋に飼われていて、ともかく餌を貰える、かまってもらえる、それだけしか楽しみがないのです。私がいた会社では犬の施設には運動場がなく、檻は1,2メーター四方位のステンレスで、後に自動給水装置があり、前にアルミの餌箱がついていました。これがどのくらいの狭さかというと、人間にたとえてみれば、皆さんがこの檻の中で生まれたとする、もの心ついた頃から3畳ほどの部屋に入れられている。お腹がすいたなと思うと食事が投げ込まれる。照明は全部電気ですから、12時間たつと電気が消えて、夜だなと感じる。喉が渇いたなと思うと後に水道の蛇口があって水を飲む。

 どんなに退屈してもここからは一歩も出られない。扉が開くと人が入ってきて「どうだ、調子は」とかいって、撫でまわしてくれる。皆さんがそういう生活で一生を暮らすということを考えてみてください。最後に「おいで」といわれて出されたらすぐに解剖されて調べられる。これで体に異常がなかったら「これは正常だ」というのと同じであるわけです。

 これが果たして健康な生活なのかということを考えてみたら、これは絶対に健康ではないと思います。皆さんが飼っている犬や猫は、散歩したり、蝶々が飛んでくるのを追いかけたり、日向ぼっこをしたりしているでしょう。それでストレスも解消している。しかし、そういうことが一切ない生活、人間にしてみれば畳3畳くらいの部屋に一生入れられていて、それで健康でいられるのか、正常でいられるのかということを考えたときに、これも異常だなという気がしました。

 とにかく檻の中に入れたままで運動をさせてやることができない。あんまり可愛そうだからと、ちょっと犬を檻から出してやると、建物の床がツルツルしていて、彼らは走れないのです。あたかもアメンボみたいに足をふんばってヨタヨタしてぎこちなく歩いている。


●LD50(致死量50%)とは

 LD50は、例えば10頭の動物にある薬品を投与して5頭つまり半分の動物が死ぬという致死量を求める試験です。これはマウス、ラットなどだと1群10〜20匹、犬だと2〜4頭で1群として、薬を投与します。1キログラムあたりの体重に換算して何ミリグラム投与すると半数が死ぬかという量をだすわけですが、その前に多分これくらいで死ぬだろうと推定して投与してみるという、予備実験をやります。

 LD50を求めるには、全部死ぬ群と、全然死なない群と、ほどよく死んでくれる群というデータが取れないと、LD50値が計算上求められません。そうすると絶対死ぬ量を与えられた群は絶対死んでしまいます。絶対死ぬと言うことは、絶対に死に至る症状がでてきます。投与してから20〜30分くらいは観察しているのですが、だんだん犬が呻き出したり、おとなしくなって、しょんぼりしてくる。涙を流す、よだれを流す、吐き出す、そのうち横になってしまう。息が荒くなってくる。それを「そろそろきたな」とか言いながら見ているわけです。そして最後は、本当に血便を出す、けいれんを起こす、そして死ぬんです。

 けれども、こちらがLD50値を求めている以上は、絶対に手を出せない。どんな状態に陥っていても、治療をしてはいけない。死んでくれなければ実験にならないからです。だから、動物が死ぬまで待っている。最後に死ぬところまでの時間的な経過や症状を全部追っていかなければならない。

 ある場合には、時間が来たら早く帰りたい。それなのに動物がなかなか死なないのでいらいらしてくるなどということも起こります。夜の10時、11時にもなってくると、夜食にラーメンなんかをすすりながら、「早く死なねえかな」なんて言いながら待っている。帰ってもいいのですが、やはり死んだ直後に解剖して内臓にどういう変化が出ているかなどを記録しておく方がいいわけです。

 そのためになるべく付いているのですが、場合によっては、もう死んでくれないか、早く帰りたいのに、みたいなことになる。これで死ぬと思ったところが死ななかったということになって、症状ばかりが長引いてくると、後日また同じような実験を、さらに薬の濃度を濃くしてやることになります。

 とにかく、どんなに動物が苦しんでいても手を出せないわけですから、動物が好きな方がこういうのを見ると、たまらないでしょうね。自分の飼っている犬や猫が、最後はのたうち回って死ぬのを見るのも辛いと思いますが、それに手を出してはいけないわけです。まわりにいるのは全部獣医や薬剤師ですが、誰も手を出さないで、「まだ死なないのか」なんて言いながら見ているわけです。

●薬の副作用とは

薬はやはり両刃の剣で、作用もあれば副作用もある。その究極のものは制ガン剤のように「さじ加減」一つで、毒にも薬にもなってしまうということです。さじ加減で薬が効いてくれても、その水面下に潜んでいる副作用は非常に大きな気がします。

 例えば、ガンは細胞分列して大きくなっていきます。このガン細胞の分列を抑える働きが制ガン剤であるわけです。それがある種のガンの分裂だけを抑えてくれれば、副作用はあまり出ないかもしれませんが、薬は両刃の剣で、正常な細胞の細胞分裂も抑えてしまう。制ガン剤を打たれている入院患者が、すっかり髪の毛が抜けてしまったという話をよく聞きますね。人間の体の中で細胞分裂が活発な場所は、毛根、消化粘膜の上皮の細胞、皮膚、骨髄の部分などで、こういうところに副作用が現れます。

 ある種の制ガン剤の慢性毒性試験をやってどういう症状が出るかというと、濃度の高いグループではまず毛が抜ける。次に下痢とか消化不良を起こす。皮膚に潰瘍ができる。解剖してみると骨髄がめちゃくちゃになっている。肝臓もやられているとかというようになります。

 ネズミでは、皮膚が潰瘍を起こすこともある。それは本当に気持ちが悪いです。
 もうネズミの顔をしていません。全部毛が抜けて、髭までなくなって、つるつるになってくる。そのうち次第にケロイド(火傷)のようになってきて、ただれて、潰瘍がそこら中にできてくる。お腹がふくれあがったりして、触っても体が冷んやりしていて、もうじっと動かなくなっていきます。

●化学物質の動物実験

 動物実験の話を波及させていくと、どんどん広がっていきます。動物が好きな方でも、自分の飼っている犬や猫が病気になって獣医の所に連れていくと、薬を投与されます。動物の医薬品にもやはり動物実験が行われているわけです。公園などにきれいな草花を咲かせるためにまかれる除草剤や、女性が使う化粧品、シャンプー、洗剤等々の類にも全部動物実験が行われています。動物実験を行ってそのデータを付けなければ(厚生省から)許可されないし、製品として売り出すことはできないからです。

 農薬の動物実験がどのくらい悲惨かというのを目のあたりに見ると、動物が好きな方なら、本当にうんざりするというのを通り越してしまうでしょう。
 ある種の農薬は吸入毒性という試験をやりますが、チャンバーという密閉された1メーター四方位の大きさの排気装置のついた機械の中に動物をケージごと入れて、その中に霧状にした農薬を濃度を調節しながら、農薬に動物をさらして何分間作用させたときにどのような作用がでるかという毒性試験を行います。

 チャンバーは密閉された装置であるはずなのですが、それに関わっているスタッフがその実験をやっている間に鼻炎になって医者に行かなければならなくなったという笑えない話もあるくらいです。
 チャンバーの中に入れられた動物は、ひどい時は即死です。生き延びても、皮膚がただれたり、ひどい状態になってしまいます。

●動物の処分

 製薬メーカーの安全性研究所などでは、犬の場合は死んだらすぐに病理解剖して、臓器は全部取り出しますから、最後には犬の格好どころか、これはいったいどこの部分かということもわからないくらいにまでなることもあります。ただマウス、ラットの場合は、最後に焼却炉の手前で、袋の中がガサゴソしている、開けると中で動いているという話はよくききます。こういう小動物は、殺すときは1匹2匹ではないですから、実験が何かの都合で流れたときか、実験動物施設の中で伝染病が発生したときには、全部動物を殺します。それは10や20の数ではなく、どんどん殺していって、最後には家庭用のゴミ袋などがマウス、ラットだけでいっぱいになるなんてこともあります。

 伝染病が発生すると、一つの部屋の動物を全部殺してしまうということもあります。実験施設で1回伝染病がまんえんして、隣の部屋の動物にまで感染していくと、開発が全部遅れてしまう、何年も遅れてしまうこともあります。そのための経済的損失も非常に大きいものとなるので、1頭でも変なやつが出たら、実験に影響がないという範囲のところで処分してしまった方が早いということになるわけです。

●動物実験は費用がかかる

 製薬メーカーの研究所での毒性試験では、保健所から払い下げられた犬を使うことはないと思いますが、それ以外の実験で、例えば、予め動物に何か手を加えておいて、薬を投与してみるという場合に、予備練習に使ったりということはあります。肝臓を一つつぶして、薬物を投与して、どういう効果があるかということを調べる実験もあります。しかし実際に厚生省に提出するような実験というのは、ほとんどビーグルを使うようです。

 ビーグルのように1頭10数万もする犬だと高価ですから、最後に殺してしまうのはもったいないという場合には、他の実験に回すということもあります。
 マウス、ラットの場合は1匹あたりの単価が安いですから、1回の実験でほぼ使いきりになります。

 1回の毒性試験は非常にお金がかかります。使う動物、薬剤にもよりますが、すべての実験結果を提出するデータがいろいろな範囲を全て網羅しているということになると、マウス、ラット、ウサギ、イヌと全部使っていけば、数千万円くらいで終わるような実験は安い方でしょう。例えば、犬を30〜40頭使って1年間くらいの慢性毒性試験を行うとします。実験データや、どこまでを病理で検索をするかとか、人件費とかで、今なら億近い費用が、犬だけでかかるでしょう。12万円くらいの犬を1年間慢性毒性試験をしていると、最後の実験が終わる頃には、1頭の値段がいろいろな単価を全部計算して加えると数百万円にもなります。

●次は人間の体での臨床試験

 安全性研究所で急性毒性試験、亜急性毒性試験、慢性毒性試験等、いろいろ試験をやってデータがそろうと、次に実際の人間においての臨床の実験に入ります。それはフェーズ1、フェーズ2、フェーズ3という段階へ、だんだんグレードが上がってきます。

 すべての薬が、この最後の段階までくるわけではありません。例えば、制ガン剤の研究開発の場合は、あらかじめ典型的なガン細胞のサンプルがあって、この薬はこのガンに効きそうだというところまでつきとめておいて、それから安全性研究所に持ち込まれ、LD50から始まって毒性試験等を一通り終え、それからフェーズ1、フェーズ2に移って、実際の患者に使ってみて効くか効かないかを試していくというのが、開発順序になります。

 開発がフェーズ1、フェーズ2あたりで中止になることもあります。例えば、実験動物は、「今日は具合が悪いです」などと言ってくれません。動物の場合は、生きているか死んでいるか、何か症状を出すかということしか判断のしようがないわけです。例えば、めまいがするとか吐き気がするといっても、本当に吐いてしまうのかむかむかするのかという症状は、犬や猫の類では記録を取ることはできません。

 どんな症状が出てどのように具合が悪くなってきたかというのは、フェーズ1くらいからで、あまりにもこれでは使えないという薬になると、開発中止になります。そうなるとそれまでの実験動物の犠牲はほとんどむだになってしまうこともあります。このように開発が中止になると、それまでかけてきた費用もムダになる。製薬メーカーにとっては薬は当たれば利益は大きいが、はずれた場合も損失が大きいのです。

●動物実験の今後

 動物実験がこれからどういう方向に向いていくのかということについては、受託研究機関や製薬メーカーの動物実験施設では、かなり考えている部分もあると思います。
 ドレーズ試験などは、ウサギの目だけしか使わない。それを別の方法、例えば、試験管とかシャーレの上で増殖させた細胞などで代替させるという方法に変えていくというのは、製薬メーカーにしてみればその方が手間暇かからない、人件費もかからない、動物実験施設もいらないということで、コストの面からも代替法を考えています。

 逆に動物実験がこれからどうなって行くかということに意識が麻痺しているのは、医薬関係の大学の方が鈍いのではないかとも思われます。このシロちゃんの写真を見ましたが、ちなみに、かつて私たちが大学の外科の実習でやった犬というのは、こんなに形が残っていませんでした。尻尾がない。目がない、耳がない。骨折の実習では自分たちで犬の足を折ってそれを繋ぐ練習をするわけです。開腹手術で腸管を繋いだりとかもしました。1頭の犬も2〜3ヶ月たって最後の時には、これが犬かというかっこうをしています。それくらいまで使ってしまう。最後は解剖する。

 それからしてみると、このシロちゃんというのは、実験は1回で、しかも保護されたということであれば、この犬の方が幸せだということもいえるくらい、大学あたりでやっている実験とうのは、一般の方から見ればむごいと思います。学校の実習の場合は、麻酔してみたら麻痺で死んでしまった、おい次のをもってこいというようなことにもなりかねない。むしろ、医学部の学生が、どうせ実験動物じゃないか、保健所で貰ってきた犬だろう感覚で実験を行ってきて、その学生が医者になって、その人に自分が患者として体を預けるということになったときの怖さということを考えて頂きたいと思います。


●現代医学への疑問

 獣医の世界でも医薬の開発の世界でも、現場を見てきて、私はこれは絶対に何かおかしいなと思いました。開発の側にしてみれば、実験結果で制ガン効果があるということになれば、副作用はある程度は仕方がないものだと考えるかもしれません。

 何十年も前にはガンで亡くなる患者はそんなにいなかったのに、今ではこんなのもある、あんなのもあると、どんどん新しいガンが出てきています。それに対してまた次々と新しい薬を作るということで、いたちごっこになるわけです。

 昔は結核は不治の病でしたが、特効薬が出てきて、結核はかなり減りました。
 天然痘もワクチンが出てきて絶滅近くまできている。今は何が出てきたかというとエイズですね。次から次へと病気がでてきます。それに対して全部薬を開発していくわけです。

 何かおかしいです。病気が増える、だから薬を開発しなくてはいけない。生活を豊かにする、だからいろいろなものを作り出さなくてはいけないという、そこにすべて動物実験が関わってきます。
 私は今まで自分がやってきた獣医の世界、実験動物の世界しか見ていませんが、自分なりにこういう医療が21世紀へとどんどん発展していくことはおかしいと思いました。医療の現場では、ものすごい量のゴミが出ます。1回手術したら手術室からプラスチックやガラスや針など、とんでもない大量のゴミが出てきます。こういうことからも何か医療というのは間違っているのではないか。

 ゴミが出なくて動物実験もしなくてもいいという医療というのはないのか。医療そのもの、生活そのものが何かおかしくなっている。そういうところから見直していかなくてはいけないというふうに自分では思います。


●急がば回れ

 生活全体が豊かになるという反面で、見えない所で何が犠牲になっているかということを考えると、動物だけではなく、例えば熱帯雨林がなくなっていくことにも関連しています。動物実験はいけない、医療からゴミを出さないようにする、リサイクルしようというのも、全部行き着くところは同じ様なところにいくと思います。

 皆さんが動物実験はいけない、動物実験を廃止しようと言っていながら、帰ったら頭が痛いからバッファリンを飲もうかということになると、そのバッファリンのために何千という動物が死んでいるわけです。確かに医薬にも大切なところはあります。ただし、今みたいに無闇に、ちょっとカゼ気味だ、ちょっと熱が出たからというので薬を飲む、ちょっと変だからとすぐ医者へ行って薬をもらってくるというのがおかしいと思います。それは薬だけではなく、現代の医療そのものからも、何かおかしいところがあるし、リサイクルの問題とか戦争とかいろいろ考えていくと、何か全部おかしいんですよ。

 動物を救いたいという気持ちはあります。しかし、急がば回れで、自分なりにできることというのは、薬を飲まないで病気が治せるということができるのであれば、それで世界中のために何かできるのであればと考えるわけです。

以上


 

 

 

 
 
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