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 HOME > ライフスタイル > 消費者として化粧品会社へ問い合わせ  
 

動物実験を減らすためのライフスタイル

消費者として化粧品会社へ問い合わせ

 大手化粧品メーカー19社に、動物実験をやめて頂きたいという要望といくつかの質問を平成13年5月28日付けで返信用の切手を同封の上、郵送しました。以下はその返信を簡単にまとめたものです。

 I.K(北海道)


−主な化粧品会社の回答から−

●カネボウ:
 化粧品の新規原料、医薬部外品については行政上動物を用いた試験データの提出が義務付けられている。動物実験に代わる確固たる方法がない現時点では、動物実験を全廃するのは極めて困難な状況にある。

●ポーラ:
 社内の動物倫理委員会が審査、承認した実験のみ実地している。必要に応じボランティアを対象とした人での試験も評価している。

●オッペン:
 安全データが必要な場合に限って、実験を行っている。が、ここ数年動物実験は行っていないし、実験用の動物の飼育もしていない。

●メナード:
 安全性をより確実にするために行っている。社員によるパッチテストも行っている。

●ノエビア:
 厚生労働省から安全性のデータを要求され、認可を受ける上で実験している。

●マンダム:
 新規成分の許可を得る場合には、外部の試験期間に委託している。

●生協:
 パッチテストなども行っているが、その際人へのリスクを最小限にするため実験を行っている。いつをもって全廃するとは言い切れない。

●資生堂
 海外製品で100%、国内でも99.7%以上の製品について実験はしていない。医薬品部門もあるので、100%行わないとするのは難しい。

●コーセー:
 化粧品に関しては動物実験の実施を厳しく義務付けられている。これは化粧品の安全性を確認する為のものである。

●再春館製薬:
 製品を2、3年に一回リニューアルする際に、ドレイズテストのみ行っている。

●キスミーコスメチック:
 米国CIRで安全を確認された原料を積極的に使い、代替法はアイテックス、スキンテックスを採用している。科学的にコントロールされたボランティアでもテストをしている。動物実験は現在迄に100回に1回の割合で生じるが、ドレイズテストのレベルは不可としている。

●ナリス:
 社内での動物実験は一切していないが、社外の研究機関に委託している。

●日本リーバ:
 安全性の確認の95%以上は動物実験なしに行われている。新しい成分が開発された場合は、基準内の実験を行わなければならない。

●ジョンソン&ジョンソン:
 主にマウスを使っている。ドレイズテストとLD50は行っていない。非毒性試験と皮膚刺激性試験はボランティアの人々で行っている。

●ライオン:
 実験内容の詳細については答えられない。人の命、健康、安全を無視して実験をやめることは出来ない。

●花王:
  家庭用商品を扱う会社にとっては、安全性の確認は社会的責務と考えている。

●マックスファクター:
 1999年7月1日をもって、P&G全製品の80%にのぼる製品に対しての実験を、すべての国、地域で中止することを発表した。

●フェミニン:
 安全性の高い商品を開発する為には、実験に頼らざるを得ない。代替法が確立された段階で中止していく方向で考えている。

●サンスター:
 化粧品のみならず、医薬品、歯科材料、機能性食品については、安全性確保の観点から、動物実験がどうしても必要な場合がある。

【その後】

 翌月の27日までに返事がなかった4社については、電話をして話を聞いてみました。

●フェミニン:
 手紙は読んだし、返信もされているとのことでした。受け取っていない旨を話すと新たに郵送しますとの返事でした。

●マックスファクター: 
 手紙は届いているが、発送のミスでまだ出されていないという返事でした。もちろん故意ではないと、只々謝るだけでした。

●コーセー:
 電話に出られた方は、全ては自分の能力がない為だと言われます。意味がよくわからないので色々聞いてみたのですが、詳しいことは何もいわす、返事が送れているのは会社には全く関係ない、ただ自分のせいだというばかりで話しになりませんでした。

●ナリス
 あまりの対応の悪さに、私の方が驚いてしまいました。電話に出た若い男性に経緯を話すと、「ここはそういう話を聞く部署ではない。電話番号を教えるのでそちらにかけ直してほしい。今番号を調べるので」と電話を保留にされたまま、何分たっても出ません。もしかしたら敬遠されているのではと思い、もう一度電話をしていきさつを話し、30分以内に電話を頂きたいとお願いしました。それからだいぶたってから電話がありましたが、電話に出た方の言葉の横柄なこと、びっくりしてしまいました。何というか人を小馬鹿にしたような対応で、話しも全くらちがあきません。大手と言われる会社の態度とは考えられず、思わず「今日のこの事は公表しますよ」と言ったら、構いませんとの返事でした。後日届いたバカ丁寧な返信を読んで、本当に現実を見た思いでした。

 私が手紙を出す前に、やはり知人が化粧品メーカーに手紙を出しました。その返信が、私がもらったものと全く一語一句同じものであったのが何社かありました。質問の内容も全然違うのに、どういうことなのでしょう。

 動物実験に関しての手紙には、これを出しておけばいいという事なのでしょうか。企業イメージにはあれだけ敏感に反応するのに、相手が一消費者だとこの対応です。それなのに各社共通して、義務付けられているので仕方なく、最小限に留めて、代替法に社を上げて取り組んでいる、と書いてあります。確かめようのないことですが、私には到底信じられません。

 私は化粧品を買う時は、「動物実験をしていないから、私はこの会社の製品を使っているし、人にも薦めています」と言うようにしています。コツコツとした作業ですが、やはり変えていくのは人の声、世論だと思います。

 

 

 

 
 
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