米国政府、動物実験代替法を促進
AVA-net News No.95 (2002.11-12)
翻訳:宮路
ICCVAM(米国の動物実験代替法に関する評価を行う複数省庁の合同委員会)は動物実験より迅速にデータが得られ、同程度の有効性を持つ代替法が存在するものに関しては、動物実験から代替法に切り替えるよう提言している。
これに該当するのは腐食性科学薬品を特定する実験で、動物の毛を剃り化合物を皮膚に塗布し、2週間後に皮膚の損傷の程度を調べるものだが、ICCVAMによれば、4つの代替法、ヒトコラーゲンから作られたEpiskin、ヒトのヒフ組織を基にしたEpiDerm、ラットのヒフの円盤状組織を用いたRat
Skin TER assay、そしてコラーゲンの層から成る Corrositex、が存在する。
ICCVAMの提言は環境保護局や運輸省など、独自に法規の改定をできる連邦機関において、各機関が規制する製品に適用する場合に審議される。ICCVAMは皮膚腐食性テストについて、3つのin-vitro(生体外)テストの評価を行い、これらのテストで皮膚腐食性が確認された場合、該当する化学薬品や製品を腐食性物質と認定し、動物実験を行う必要がないとしている。ICCVAM委員長のストーク博士は、ほとんどすべての腐食性化学薬品はin-vitroテストで検出することができると述べ、また、光毒性試験についてもOECD,経済協力開発機構の代替法を使用するという提言を受け入れたという。
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