イギリス政府は今後5年間で動物実験を10パーセント削減することを決めた。これによって25万以上もの実験動物−そのほとんどがマウス、ラット、うさぎ−が実験室での苦痛と死から救われる可能性もある。政府関係者によると必要不可欠ではない実験、不必要に残酷な実験などを禁止する方向で話し合いが進められており、代替技術の上に伴う段階的な動物実験の削減は当然の展開だという。しかし、動物解放「テロリスト」の過激化する暴力抗議はかえって逆効果だと警告している。日焼け用オイルなどの製品の安全検査は代替法が開発されているので、これからは動物実験への許可はおりない。こういった傾向は当初はごく一部の実験動物を救うだけだが、代替法が開発されるに従い、削減される動物実験の数も加速度的に増加すると見られている。
昨年、イギリス国内で実験用に使用された動物は前年度より2万4000匹減り、257万匹で、これは1955年以来1997年を除けば最低数。