InVitroインターナショナル社の実験用キット
「Corrositex」が、化学物質の安全性検査のための動物実験の代替法としてアメリカ政府から正式に認可されることになった。動物実験を削減するための政府の方針の一環として、環境保護局、労働安全・衛生局、消費製品安全委員会など、関係政府機関すべてがこの代替法を認可することで合意した。従来の動物実験では、年間2000以上出てくる新しい化学物質の安全性を確認するために、それぞれの物質ごとに3種類の動物で皮膚腐食性・皮膚刺激性試験を行わなければならないため、「Corrositex」による代替法への移行は多数の実験動物を救うことになる、と国立環境衛生研究所の代替法研究部門副部長ストークス博士は述べている。
多くの政府機関は以前からこの代替法を認可していたが、消費製品安全委員会などが認めておらず、足並みがそろわなかったために動物実験削減の実質的な効果は少なかった。InVitro側は、これまで「Corrositex」が代替法として広く使用されていなかったのは、製品の質の問題ではなく、代替法で安全性がどの程度確認できるのか疑問視する企業が多かったからだが、消費製品安全委員会などが認可したことで信頼度も高まると述べている。この実験方法は動物実験と比較すると、ごく短期間で結果を出すことができ、費用も1品目につき、動物実験の約1000ドルと比べ、110ドルから120ドルと格安で済む。
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