動物愛護センターに関する要望と回答
AVA-net News No.94 (2002.9-10)
田村(徳島県)
平成14年4月に徳島県に提出した要望に対し、
5月22日付で県から回答をいただきました。
【要望1】 飼い主により持ち込まれた犬猫だけでなく、保健所で捕獲された犬、保護されて持ち込まれた犬猫、一様に収容し、(快復見込みのない伝染病の犬猫、矯正不可能な咬傷癖のある犬を除き)すべてに里親譲渡のチャンスを与える。
【回答】できる限り努力します。
【要望2】 犬猫の収容保護期間を可能な限り長く。明らかに迷い犬とわかる場合は更に収容・公示期間を延長し、警察・インターネット等広域連絡体制をつくり、飼い主を探す。保護され持ち込まれた犬猫に里親が見つからない場合は保護者へ返還の通知。
【回答】本県では狂犬病予防法及び徳島県動物の愛護及び管理に関する条例に基づき3日間の収容(公示)を実施しておりますが、施設の収容能力及び収容した犬の収容状況等を考慮し検討いたします。また、迷い犬等については、飼い主が見つけられるよう努力していきます。
【要望3】土日も開館。里親希望者には、開館時間内であればいつでも収容の犬猫を見に来ることを可能にし、開館日はすべて譲渡可とする。
【回答】譲渡犬・猫についてはインターネット等を活用の他、里親希望者が随時みられるように努力します。譲渡については、適正に飼養されると確認される方に限り、譲渡するようにいたします。また、年末年始を除いた土日等の開所については、県民のニーズに対応できるよう検討を行っています。
【要望4】 飼い犬猫を引き取る場合は、理由を聞き取り、被災や高齢、身体的又は経済的理由の他は、基本的に引き取らない方針を予め提示する。譲渡されなかった場合は処分されることを告げる。
【回答】現在、引き取りに際し飼えなくなった理由の聴取及び終生飼養や繁殖制限の必要性等について、指導を行っております。また引き取らない方針等の提示については、動物の愛護及び管理に関する法律に基づき県の実施すべき義務として引き取りを行っており、困難なところでありますが、引き取りに際する指導強化を図りながら安易に引き取りに持ち込まれないように努力していきます。
【要望5】犬猫を持ち込む飼い主には、殺処分の現場かもしくはその写真を見せて、反省・再考を促し、責任をもって終生飼うこと、不妊・去勢のアドバイスをする。
【回答】終生飼養及び繁殖制限等について指導を行います。
【要望6】 「愛護センターだより(県総務部発行誌にコーナーを設ける等)」を月1回発行、インターネットでは常に情報を提供し、収容犬猫の写真など載せて里親を募る等、広く県民に知らせる。
【回答】ホームページなどの電子媒体の活用等を行い、できる限り啓発が図られるよう努力いたします。
【要望7】 法律や条例をわかりやすくセンター内に展示し、遺棄・虐待などの罰則が厳しくなったことを知らせ、見学者に説明する。
【回答】努力します。尚、来所者に対しましては、法及び条例等の啓発パンフレット等の配布を行うほか、掲示コーナーでの啓発等に努めます。
【要望8】 毎月の犬猫処分数を掲示公表する。(年に1度、年間処分数掲示)
【回答】事務の関係もあり、毎月は困難でありますが、年間処分数頭については検討事項といたします。
【要望9】 殺処分現場のパネルを展示し、動物愛護教室では、正しい飼い方、接し方の他に、捨てられた犬猫たちがどのような最後を迎えるか教える。
【回答】パネルの展示については現状では困難でありますが、ふれあい教室において、本県の実状等も説明材料に含めながら、動物の適正飼養について普及啓発が図られるよう努力します。
【要望10】 できる限り自然を多く残し、太陽光発電を利用する等、自然環境に配慮する。人のための公園・遊戯施設は極力控え目にし、動物の運動場所を広く取り、地面はコンクリートではなく土又は芝生、草木を取り入れ、自然に近い環境をつくる。
【回答】太陽光発電等については、困難でありますが、自然環境等に対しましては、配慮した施設としております。
【要望11】 ふれあい広場は、動物の選定に充分考慮し、接し方に注意するよう指導する。(うさぎなど神経質な生き物は不向きと思われる)
【回答】動物の選定は充分考慮いたします。
【要望12】 野生動物を捕獲収容した場合の、保護・リハビリ施設を併設する。(怪我をしている野生動物等を自然に還すため)
【回答】現状では併設しておりません。
【要望13】 処分場をセンター側に設け、どうしてもやむを得ない場合のみの安楽死(可能であれば全て注射による安楽死)。引き取り犬猫を処分する場合は、飼い主は処分現場で最後を見届ける。(それが不可能な場合は、事前に飼い主に処分を通知。)希望者には処分施設を見学できるようにする。
【回答】当センターに収容された犬猫については、新たな飼い主が見つけられるよう定期的な譲渡会を実施いたします。また、動物病院での注射による安楽死については、現状では困難であります。処分施設については、希望者に対して公開できるよう努力いたします。引き取りに持ち込まれた飼い主の方に対して処分現場を見せることに関しては、県内6保健所に持ち込まれる犬猫がほとんどであり、現状では困難です。
(※13項については別途要望書を提出)
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